【福岡音楽事始】第8回~「MUSIC CITY TENJIN復活とジョー・ストラマーが残した言葉」~
2024年、MUSIC CITY TENJINが復活し第20回開催されました。
かつて僕も事務局員でしたし、天神に着いて、あちこちから音楽が聞こえて来た途端、「あ~、帰って来たんだ」と実感、とても嬉しかったです。
さて、記念にお宝をご紹介。
2002年、第1回MCTステージでのセットリスト
第1回目の2002年9月28日。Zepp福岡でのステージに、ザ・クラッシュのリーダーだった、ジョー・ストラマー&ザ・メスカレロスが出演しました。写真はその時のセットリストです。
MCTでのステージは『Joe Strummer LET’S ROCK AGAIN!』というDVDで観ることが出来ます。その中にはライヴだけでなく、車で天神や福岡都市高速を移動したり、篠栗・南蔵院の涅槃像を訪れるといった珍しいシーンも収められています。
その前年、幸運にも僕はジョーとTHE MODS森山達也さんとの対談を実現させることが出来ました。お二人の熱いロック対談の最後に、福岡のミュージック・ラバーズへのメッセージをジョーにお願いしたら、こう言ったのです。
Support your local groups
Stop watching television all the time
Go out and see your local groups
Because they would be the superstars! You never know
地元のバンドを応援しようぜ。
テレビばっかり観てないでライヴ行こうぜ。
奴等は月曜日にはスーパースターになっているかも知れないんだぜ!
これは、ジョーからのMCT復活と20回目開催を祝うメッセージに聞こえました。かつて博多の街で、「地元のグループ」だったTHE MODSを率いていた森山さんが深く頷きながらジョーの言葉に耳を傾けていたのをはっきりと覚えています。
なお、THE MODSもMCT第1回目に出演していますし、2007年にはジョーの伝記映画『ロンドン・コーリング ザ・ライフ・オブ・ジョー・ストラマ―』公開を記念して、森山さんを特別ゲストに迎えてのトークイベントも行った、という縁もあります。ジュリアン・テンプルが監督したその伝記映画では、MCTを含む2002年のジャパン・ツアー来日時の様子(ライヴや駅でファンと触れ合う光景等)が含まれています。
2001年10月。ジョーと森山さんの対談時。天神某所にて。 [撮影者:元永直人]
記事提供者:元永 直人
福岡市在住。1976年ベイ・シティ・ローラーズの初来日公演を体験しライヴの虜に。以来通った洋邦のライヴは数知れず。また、放送局勤務時代に音楽番組やイベント(MUSIC CITY TENJIN、アジア太平洋フェスティバル、福岡県アジア若者文化交流事業等)に携わる。